さよならのわけ…ep|ふたりの始まり

cattril district

あの日から、

あの子は、そこにいるようになった。

毎日じゃない。

でも、いない日があると、

なんだか落ち着かない。

名前も、約束もないまま、

それでも——

二人の時間は、少しずつ始まっていた。

さよならが来るなんて、

思いもしないで。

気がつけば、

いつも、ぴたりと一緒だった。

朝も、夕方も。

何をするでもなく、

ただ同じ時間に、同じ場所にいる。

それだけで、

世界はちゃんと回っている気がしていた。

名前も、理由も、

いらなかった。

ただ——

そこに、二人がいた。

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