✨【ミステリと言う勿れ|第4話】

cattril district

捨てられた子どもと、先生としてしか愛せなかった母

——死後に明かされた、遅すぎた真実

第4話は、「爆弾犯」と呼ばれた男の

捨てられた痛みと、届くことのなかった母の愛

その両方が描かれた、とても静かで深い回。

彼は子どもの頃、

お母さんに“捨てられた” という事実だけを抱えて育った。

理由も説明されず、

心の支えもなく、

学校ではいじめられ、

孤独の中でただ生きていた。

そんな彼にとって——

唯一優しくしてくれたのが「音楽の先生」だった。

■ 音楽の先生は、実の母だった

犯人は知らなかった。

でも先生は、

彼を見た瞬間に “自分の息子” だと気づいていた。

だから、どうしても他の生徒と同じように扱えなかった。

目で追ってしまう。

声が柔らかくなる。

距離が近くなる。

知らず知らず、息子ばかりを可愛がってしまった。

それは「先生としてのえこひいき」ではなく、

母として溢れてしまった愛情。

しかし、息子にはそれが“先生の優しさ”としてしか届かない。

そして本人も、

その優しさに 無意識に甘えていた。

甘えたい相手は、本当はお母さん。

でもそれだとは気づけない。

ただ、唯一の救いとして“先生”を求めてしまう。

そのねじれが、ずっと彼を苦しめた。

■ 真実を知ったのは「母が亡くなったあと」

これは残酷すぎる。

母が亡くなってから初めて、

「先生はあなたのお母さんでした」

と知らされる。

会えない。

抱きしめてもらえない。

謝ってもらえない。

理由も聞けない。

“本当は愛していた” と知っても遅い。

何十年も抱えてきた痛みも、

抑えてきた甘えも、

母への想いも、

すべて行き場を失う。

整理なんて、つくはずがない。

あなたが言っていた通りだよ。

■ 整くんは、その“甘え”の正体をそっと拾った

整くんは、彼を責めなかった。

慰めるような言い方もしない。

ただ、

「お母さんが、大好きだったんですね。」

と核心だけをそっと言葉にした。

「それでいいんだよ」とは言っていない。

でも、そう聞こえてしまうほどの優しい“空気”があった。

その瞬間、

男の中で何十年も固まっていた心が少しだけほどけた。

ふっと表情が緩む。

爆弾犯ではなく、

母を求め続けた一人の息子の顔に戻った瞬間だった。

■ 今日の余韻

捨てられた痛み。

気づかれない愛。

届かなかった甘え。

そして、死後に知る真実。

第4話は、

“愛されたい子ども”と“愛せなかった母”の、

静かで深い物語だった。

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